宗教者九条の和
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「宗教者九条の和」
輝かせたい憲法第九条

―第8回シンポジウムと平和巡礼 in 仙台―
開催趣意書

2012年6月15日
   2012年5月3日、東京新聞第1面に、「今こそ憲法の出番」との見出しで、「被災地の幸福追求権・生存権はどこへいったのか。」という記事が掲載されました。その中で、法律家の伊藤真氏は、「原発は憲法違反だと考えます。放射能の危険にさらされないで生きたいという人権を、憲法は保障しています。」と述べ、核と原子力は同じものなのに、日本は平和利用などと言って使い分けてきたことが問題なのだと指摘しています。

   ところが政府は、夏の電力不足を理由に、大飯原発の再稼働を進めています。福島の事故の検証も始まったばかりで、安全を管理する規制庁もできていないのにです。昨年、私達は、「原発事故と平和憲法」のテーマで、第7回のシンポジウムと平和巡礼を埼玉県で開催し、日本国政府に宗教者として、このようなアピールをいたしました。
「ただちに国内にあるすべての原子力発電所の停止を決定し、それに代わる自然エネルギーの研究開発を最優先に進め、可能な限り速やかに廃炉の作業を進めて下さい。そして、除染等の放射能対策を強化するとともに、風評被害対策を講じ、一日も早い事故の終息に全力をあげてください。また、国外に原発を輸出することは絶対に止めてください」

  しかし、政府はこの要望に耳を傾けようとしません。そこで命を守る宗教者として、今年も同じテーマで、被災地東北の仙台市で、第8回のシンポジウムと平和巡礼を企画いたしました。
 講演を『原子力発電のミニ手引き書』を作成し、3・11以来、原発の危険性を各地で訴えてきた所 源亮(ところ・げんすけ)一橋大学イノベーション研究センター特任教授に依頼しました。所氏は、「福島第1原発事故による環境汚染は、24万年以上続く」と、資料で明らかにしています。所氏の「原発と憲法九条」の講演をもとに、地元の宗教者代表にパネラーとなって討議をしていただきます。震災以後、東北の再生と生命を守る活動に尽瘁(じんすい)している各宗教者の現場からの提言は、必ずや明日への希望を指し示してくれるでしょう。
 
   その後、参加者全員で仙台市内の目抜き通りを巡礼し、平和への祈りを捧げたいと思います。今回、仙台の諸宗教者の協力で第8回の大会が東北で開催されますことは、極めて重要な意義があると考えています。

   みなさま方におかれましては、開催の主旨をご理解いただき、ご参加、ご祈念いただきますようお願い申し上げます。


2012年6月15日

「宗教者九条の和」呼びかけ人・世話役 聖護院門跡門主(京都市) 宮城 泰年

「宗教者九条の和」呼びかけ人・世話役 カトリックさいたま教区司教 谷 大二



「宗教者九条の和」の願い
・憲法第九条を「輝かせたい」と願う人々とその意義を語り合い、思いを他に伝えたい。
・憲法第九条が世界の文明構築に普遍的な意義を明示し、指針を示していると了解したい。
・世界が国際化を進める中で、互いの国の平和が道義的軌範の核となることを信じたい。
・私たちは宗教者として平和を願う人々と真に平和のあり方を考え、共に祈誓したい。
・宗教者は自らの所信に遵って、平和の世界を具現するために調和と抑制を説示したい。
 



第8回シンポジウムと平和巡礼 in 仙台
「原発と憲法九条」
〜広島原爆10万倍の放射能とどう向きあうか〜講演 所 源亮
2012年9月29日(土)開催 12時00分より
 於: 「カトリック仙台司教センター 元寺小路教会」
詳細はこちらをクリック

| 第7回・シンポジウムと平和巡礼in 埼玉 開催概要 | 第7回・案内チラシ |
| 第7回・シンポジウム アピール文 | 埼玉新聞掲載記事 |

| 第5回シンポジウム報告文 | | 第4回シンポジウムアピール文 |

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